≪商品説明会≫「耐震プラス制震のご提案制振装置『EQ GUARD』」2025.08.05 

「耐震プラス制震のご提案制振装置
『EQ GUARD』」

BXカネシン株式会社

営業本部 東日本営業部
 営業二課 課長  富岡 謙一郎氏が、
「耐震プラス制震のご提案制振装置『EQ GUARD』」について発表

1.会社概要

弊社は構造金物メーカーとして、これまで耐震金物の提案しています。近年は「大地震のあとも住み続けられる家」を実現するために、耐震だけでなく制震を組み合わせた提案を強化しています。

2.耐震対策の限界と課題

現在の建築基準法は「大地震で倒壊しないこと」を基準としています。しかし、実際の地震被害を見ますと以下のような課題が明らかになっています。

1)繰り返し地震を想定していない基準
現在の建築基準法の耐震基準は「一度の大地震で倒壊しないこと」を前提としており、余震や繰り返しの地震には対応できません。実際、熊本地震では約9割の住宅が2度目の揺れで倒壊しました。

2)損傷による建て替えリスク
倒壊を免れた建物でも、損傷度合いによっては建て替えを決断するケースが多くあります。
熊本地震では、継続使用可能とされた建物のうち約半数が建て替えに至ったというデータがあります。

3)地域差のある対策が難しい
地震は地域ごとの発生確率が示されているものの、予測通りには起こりません。実際に熊本地震は想定外の地域で発生しました。そのため、日本全国で一律に対策することが望ましいのですが、コストや設計条件が地域ごとに異なるため、現実的には困難です。
これらの背景から「耐震だけでは不十分であり、損傷を抑えて長く住み続けられる家づくり」が求められていると考えています。

3.制震の効果と必要性

「耐震」に「制震」をプラスすることで以下の効果が得られます。

  • ・地震によるダメージを軽減し、性能低下を抑制できる
  • ・建物を継続して使用できる可能性が高まる
  • ・住まい手が「長く安心して住める」と実感できる

耐震等級1の建物に制震を追加すると、等級3相当の性能を発揮できるケースもあります。特に大きなメリットは、制震壁は地震を受けても性能がほとんど低下しない点です。繰り返しの揺れにも対応できるため、「継続使用」を実現できるのです。

4.EQGUARDの特長

EQGUARDガードは、京都大学生存圏研究所の五十田教授と共同開発した制振装置です。  五十田教授も制震壁を効率よく使用し、耐震性の向上、継続使用可能の家を設計することを提唱されています。
今では制振装置もスタンダードとなり標準採用される企業も増えてきましたが、まだまだ採用されていない企業も多く、採用したが思うように拡販されないなど企業からの声も多く聞かれでいます。
メーカーに話を聞くと、今までの制震装置はコストが高く効果がわかりにくいや、必要性がわからないなど、アイテムとして優先順位が上がらないなどの課題があることがわかりました。
弊社の制震装置EQ GUARDは、こうした課題に解決策を提示し必要性を感じられる商品となっています。
お施主様がイメージする、基準をクリアして長く安全に住み続けられる住宅に変えることができるのが、プラス制震のメリットになりそこに必要性を感じていただけると思っています。

1)鋼材のみで構成
EQ GUARDは鋼材のみを使ってつくられた制震装置で、四角鋼管部、鋼板ダンパー部、ベース部の3つのパーツで構成され安定性と耐久性を実現しました。
2)鉄の二つの特性を活用
鉄には「弾性(力を取り除くと元に戻る性質)」と「塑性(変形が残る性質)」の両方があります。この二つを組み合わせてエネルギーを吸収することで、繰り返しの地震にも強い制震効果を発揮します。
3)壁倍率を取得
従来の制振装置は「雑壁扱い」となり設計上の制約が多かったのですが、EQガードは大臣認定の壁倍率を取得しました。これにより設計の自由度が増し、配置やコスト面での課題も解消できます。

5.実験による性能検証

EQ GUARDの性能は複数の実験で確認されています。
1)静的試験
EQ GUARDは繰り返しの変形でも性能低下が少なく、既存の筋交いや面材と比較して安定して高い耐力を維持できることが確認されました。

2)振動台試験
阪神淡路大震災の地震波(100%)を用いた実験では、筋交いや面材は3回目で大きな損傷を受けたのに対し、EQ GUARD を使用した建物は10回の揺れにも耐え、倒壊や大損傷を防ぐことができました。
これらの結果からも、EQ GUARD は「繰り返し地震に強い制振装置」であることが証明されています。

6.コスト面の優位性

従来の制振装置は粘弾性ゴムなどを用いるため高コスト化する傾向がありました。一方、EQ GUARDは鋼材のみで構成されているため製品コストを抑えられます。
初期投資は必要ですが、倒壊時の再建費用(約2,500万円とされるリスク)を大幅に軽減できる。
建物への損傷を抑え、修繕・メンテナンス費用を削減できる。
といった点から、長期的には高い費用対効果を発揮します。

7.仕様と施工のポイント

対応工法:在来軸組工法
柱間寸法:尺モジュール用とメーターモジュール用の2種類を用意
設置枚数:一般的な住宅では1棟あたり4枚が目安
設計倍率:認定壁倍率を取得済み。設計計算時には適切な倍率を使用
施工方法:規定のビスで固定するのみで、特殊な施工は不要

設計上の注意点:運用倍率と設計倍率が異なるため、計算時には正しい倍率を使用する必要があります。

設置にあたっては「バランスよく配置すること」が推奨されており、中央部を優先にバランスよく配置することで、より効果的に揺れを抑えることができます。

8.販促・サポート体制

弊社では、採用企業様や施主様へのサポートにも力を入れています。

  • ・施主様専用サイトを開設し、制震の必要性を分かりやすく解説
  • ・パンフレット・ポスター・のぼりなど販促ツールを提供
  • ・よくある質問(耐用年数や断熱材との関係など)を整理し、営業現場で活用可能

これにより、施主様が「制震の必要性」を理解しやすくなり、採用の後押しにつながるよう取り組んでおります。

弊社は「耐震プラス制震」によって、地震に強く、長く安心して住み続けられる住宅づくりをサポートしてまいります。

ご入会メリット
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