令和3年10月5日 「アンドパッドの活用方法」について 株式会社 アンドパッド 第5事業部 部長 藤井 智也 氏

資材・流通委員会(澤田知世委員長)は、令和3年度 第4回の「住まいのトレンドセミナー」を10月5日にZoomセミナーとして開催し、林野庁の藤井 智也部長が「アンドパッドの活用方法」をテーマに講演しました。
藤井・株式会社 アンドパッド 第5事業部 部長が「クラウド型建設プロジェクト管理サービスANDPAD(アンドパッド)の活用方法」について講演
藤井部長は初めに、ANDPADを活用するメリット、サービス領域、サポート体制等の特長を説明しました。「ANDPADとは、現場の効率化から経営改善まで一元管理ができるクラウド型建設プロジェクト管理サービスです。パソコン、タブレット、スマホで、出先でも事務所にいる方とリアルタイムに情報を共有することができます。スマホで撮影した写真、チャットで共有された資料、各現場の図面等をデータ入力し、クラウド上で最新情報を共有。データを活用して、資料・検査報告書・帳票作成等が行え、データ資産を蓄積することができます」。
現在、クラウド型施工管理サービスのシェアNo1。契約社数は、全国で3,200社以上です。建材・資材、商社、塗装・外構、専門工事、不動産、ホームセンター、住宅の新築・リフォーム等、住宅系、非住宅系問わず幅広い分野の企業が導入しています。
サービスの領域は、標準機能とオプション機能があります。標準機能は、工事概要、資料、写真、工程表、報告確認、チャット等があり、写真を撮り溜めて報告書を作成する、工程表を作成し共有する等の様々な機能を網羅しています。オプション機能は、検査(社内検査の電子化)、引合粗利(見積・原価・実行予算の管理)、オンラインによる電子受発注、電子黒板、図面(図面への書き込み、写真保存)等、各社必要な機能を組み合わせることができます。
ANDPADを活用するメリットをおうかがいすると、「特に情報管理の手間や伝達ミスを軽減できるということが挙げられます。具体的には、ANDPADを利用していない従来の働き方は、現場全体を統括している方が、営業や職人と電話やFAX、メール等でやり取りをしていました。また、情報を蓄積していく場所が自社サーバーだけではなく、ある情報はグーグルのドライブに保存、ある情報は個人のPC等、後になって情報がどこにあるかわからないという支障も多く発生していました。ANDPADは統一のプラットフォームなので、ばらけやすかった情報を同じ場所に蓄積できます。現場を管理する方だけではなく、全ての社員や職人の方にも作業の見通しが良くなります。また、会社の重要な資産としての情報をしっかりと残していけます」。
ANDPADの導入後は、使いこなす、利用を浸透させることが非常に重要だと考えていると、藤井部長は言います。「利用浸透のために、万全のサポート体制を整えています。専属の営業だけではなく、カスタマーサクセスという一社につき一人専属の運用スタッフが付きます。単なる操作の説明だけではなく、事業の目標全体から逆算した上で、いつまでに社内の方にどれだけ利用浸透させるべきか、社外の方はどのタイミングで機能が使えると事業の目標や課題が解決できそうか、ということを導入の打合せ段階からしっかり共有し、合わせて説明会等を順次行います。また、日常の現場での困りごとに対しては、電話でのご相談窓口を設けタイムリーな対応をしています。また、ANDPADはプロダクトに強く、自社に専門のエンジニアがいますので、週に一回のリリースや既存機能のブラッシュアップをしています。操作ボタンに関しても押す機能が沢山あると利用浸透しづらいので、直感的に触ればわかるという設計になっています」。カスタマーサクセスの運用フォローに、定期フォローもあります。希望がある場合は、定期的にANDPAD利用度レポートを発行。導入打合せで設定した利用すべき月間数値(目標)に対して、定例フォローで達成有無の振り返りを行います。「定期フォローはメンバーごとに利用度が確認できるため、利用度が高い方に関しては具体的にどんな利用をしているのか、利用度が低い方にはなぜ利用しないのか等、しっかりフォローアップ体制を敷いて伴走していけるように心がけています」。
この後、『ANDPADボード』というプロダクトの説明がありました。「ANDPADボードは、職人稼働管理・職人差配システムを行うものです。従来は、職人や社内の稼働状況の管理をホワイトボードやEXCELで行うことが多くありました。例えば、車両や職人の管理状況を把握することが多いホワイトボードは、ペンで書くと修正等の手間が発生していました。効率的にも、オフィスに一度戻らないと修正作業ができない等の悩みもありました。ANDPADボードでは、クラウド上でスケジュールの管理や現場の作業画面を見ることができ、1時間単位等の細かい現場の管理がやりやすくなります」。特長としては、職人管理用のホワイトボード・Excelをクラウドにし、いつでもどこでも確認・編集が可能。職人にとっての使い勝手を追求し、スマホひとつで段取り情報の確認や現場からの報告が完結。データはすべて保管され、会社の資産に。工事情報や作業指示、完了報告等の履歴が残る。柔軟な権限設定が可能なので、管理者・社内職人・社外職人それぞれに異なった権限設定ができる等が挙げられます。
次に2つの事例でANDPADの説明がありました。一つ目は、大手総合建材メーカーです。「案件情報をANDPADに一本化することで、手間がかかっていた業者差配や報告業務を効率的に行えます。このお客様は、各拠点窓口から補修案件・プロジェクトを中央管理センターで受領し、その後業者に差配するという方式で補修工事を実施しています。中央管理センターでは、現場情報をタイムリーに各拠点、社外の業者と共有する必要があります。ANDPADを用いることで、 情報を統一プラットフォーム上に蓄積していき、常に工事状況は中央管理し、スムーズに担当差配することができるようになりました。一度資材を納材し、納材の後に不具合が見つかった場合や緊急的に補修工事を行う等にもスムーズに対応できます。この企業のように、各拠点、中央管理センター、業者と関係者が複数の場合でも、情報が共有され連携の強化を実現します」。
次の事例は、補修やアフター工事がメインの企業です。「このお客様は自社の施工部隊だけではなく、協力企業にも発注します。今までの問題は、工事が重なると人が足りなく工事が先延ばしになる。自社施工部隊と協力業者との差配調整が煩わしい等の問題がありましたが、ANDPADボードの導入で工事の差配がスムーズになりました。また、1、2時間で終わる単発の短工事が多く、管理シートを更新しきれない。管理をExcelで行っているため対応に手間がかかる。また、支店ごとに独自の管理をしているため効率が悪いという問題がありました。ANDPADの使用で、効率の良い管理ができるようになりました。さらに、工事ごとの写真の管理に手が回らない。工事報告にばらつきがある。細かい所まで目が届かないなどの問題があり、報告もLINEやメール等情報媒体にばらつきがあり、後で品質チェック等がしづらい問題がありました。ANDPADボードの報告機能を使い、統一のカレンダー上に情報をアップすることによって問題を解消しました」。
最後にいままで説明した機能を、実際の画面のデモンストレーションでわかりやすく説明。パソコンの画面とスマホの画面の両方を見比べ、操作性の良さを確認しました。「通常のカレンダーアプリではコミュニケーションは取れませんが、ANDPADボードではコミュニケーションも履歴としてしっかり残っていきます。音声入力にも対応し、写真もアップできるので簡単に報告ができます。また、各社で設定を変えることにより、30分程度の短工事の登録やコロナ対策熱中症対策の注意やお知らせも可能です。さらにセキュリティも大事なことなので、社外の業者は他の現場の情報を見ることができない等の設定もできます。ANDPADは、様々な機能を組み合わせて自社独自のDXを実現するものです。こんな機能はあるのか?こんなことはできるのか?等、御社が必要な機能について、ぜひご相談ください」と、藤井部長は締め括りました。