日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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頑張る会員企業訪問記

日本の気候風土には木造住宅

日本には四季があります。また高温多湿です。そんな日本の気候風土に一番合うのは木造軸組工法住宅。
素材である「木」の特性から、調湿性や吸音性に優れ、地球環境や人の健康にもやさしいのが最大の特徴です。
そこで、木住協の機関誌「木芽」に掲載している頑張る会員企業訪問記を紹介します。

親子の連携で“大分県初”を追求し続ける先駆的家づくり 有限会社梶原住研(大分県大分市)

梶原英之 氏・梶原正雄 氏施工技術に精通し、社長となってからもなお建築現場の監督をつとめる英之氏。
父であり社長である英之氏の命を受け、営業戦略や販売管理全般を統括する若き副社長、正雄氏。

「親子だからこそ、ぶつかることも多いですよ」と話す2人だが、親子である以上に、互いを信頼するビジネスパートナーとしての2人の絆は、これまで地元のお客様の声に応える住宅提供のため、そして会社存続のため、変化をいとわず邁進してきた梶原住研の基盤となっている。

現在も常に効率的な営業戦略を、先進の施工技術を、ニーズに応える価格破壊を追求し、進化し続ける同社を取材した。

高品質・適正価格への挑戦

三枚戸で和室とつながるLDKとリビング階段 写真提供:おおいたの住まい情報誌「WISE(ワイズ)」ゼネコン系企業に勤めていた英之社長がいわゆる“脱サラ”し、独立して創業した梶原住研。その後は設計事務所を経て、大手ハウスメーカーの下請けとして16年間で500棟以上の引渡し実績を持つ施工会社へと変遷した。しかし、不景気のあおりを受け業績は低迷し、会社経営は窮地に立たされた時期もあったという。それに加え、ハウスメーカーの仕事に携わってきたこれまでの経験で、ノウハウや施工技術を吸収しながらも“品質と価格”のバランスに疑問を感じるようにもなっていった。

会社存続の危機という深刻な課題にぶつかりながらも、以前から感じていた「もっと適正価格で高品質の住まいを提供できないか」という疑問を解消すべく、自社で建築販売を行う住宅会社としての方向に大きく舵をきった。英之社長は自ら情報とノウハウを収集し、そこで得たモノを実践すべく様々な策を講じる。息子である現副社長の正雄氏を経営のパートナーとして招いたことも、ひとつの重要な策だったと言えるだろう。

その結果、より高品質な住まいを求め、施工技術や住宅建材について日々アンテナをはり、先手を打って採り入れる社長の姿勢と、適正価格の実現を目指し、より効率的な営業戦略を練り上げ実践する、副社長のスタイルが連携し、“高品質・適正価格”に挑み続ける企業スタイルが確立されていった。

ネットワークから学び、活かす

会社の立て直しを図るため、まず英之社長が行ったのはネットワークを駆使した情報収集とそこで学んだノウハウに準じた改革だった。数多くの工務店が加盟するネットワークが主催する、勉強会や他の会員企業の見学会等に社長自ら参加し、主に施工技術を学びとった。梶原住研の一員となったばかりだった副社長も同様の勉強会にたびたび足を運び、広告・営業戦略についてのノウハウを徹底的に吸収した。

社長曰く“いいとこどり”したうえで、エリア特性やこれまでのノウハウと融合して独自の家づくりの形を築いていったのだ。ターゲットも8年前からは“20代、30代のお客様でも建てられる家づくり”というテーマを掲げ、アパート居住者層をメインにおいている。

副社長「アパートに住む家賃と同じくらいのお金で、高品質の戸建て住宅をご提供するということをやっています。そのためには経費や流通経路を見直してコストの無駄を省くことが重要。その一環として、広告戦略も見直し、現在は年に2回くらいの新聞折込みと月2回のポスティングのみです。以前は年間1000万円以上かけていた広告宣伝費も現在は年間150万円程度と大幅に削減しています」

「実績」という差別化

コストパフォーマンスを強く意識している梶原住研であるが、一方で競合他社に対しては価格競争ではない戦い方をしていきたいと考える。副社長「広告費に多くを割いていた時には、とにかく低価格を訴え、価格勝負になっていました。当時は競合もあまりなかったのですが、現在は競合対策は考えざるを得ない状況です。無駄を省くという姿勢は変わりませんが、今後は商品の質をより高めることで他社との差別化を図っていきたいと考えています」 そして、その差別化のためには『実績をつくること』が大切だと副社長は語る。副社長「できますか?と聞かれて出来ないと答えてしまったらチャンスを失ってしまう。そういう意味で、お客様が興味を持って来た時点で“やれる”“やったことがある”という実績をもっていることが強みになるんです」

その言葉通り、同社では最先端の技術・仕様を取り入れ、常に“大分県初”の家づくりを発信し続けている。これまでにも、省令準耐火構造や長期優良住宅にいち早く対応し、実績を残してきた。現在も「住宅のゼロ・エネルギー化推進事業」に関する補助金を取得するなど、時代の流れを先取りし、これから求められる高性能をクリアする家づくりの実績を残している。

新人営業チームと高成約率

「社長は営業はダメな人なんですよ」と副社長が辛辣な言葉をかければ、社長自身も「どうも商売っ気が足りないようで」と苦笑する。親子ならではの歯に衣きせぬ会話だが、そうなると業績向上を牽引するには副社長率いる営業チームの活躍が必須である。

しかし、同社には、ベテラン営業がいないという。若干30歳の副社長を筆頭に、入社1年前後の新人営業2人というフレッシュなチーム体制だ。さらに、広告宣伝費はストイックなまでに削減したため、新規顧客獲得のためのツールと言えばポスティング広告と自社のホームページ。工務店ネットワークによるWEBページからの資料請求くらい。そこから得られる新規顧客名簿の絶対数は決して多くはない。それでも“成約率”は高いというからある種、不思議な現象である。

副社長「成約を取る秘訣は、とにかくお客さんと仲良くなること。1回目のアポでどれだけ近づけるかが勝負だと思います。お客様も地場の工務店というと近いイメージを持っていると思うので、敷居を低くしてフランクに話しのできる関係をなるべく早く築きます。あとは、私の営業スタイルを他の営業担当が事務作業をしながら常に聞いて学んで、自然と真似してくれているんじゃないかな。営業経験ゼロで入社した営業担当が4か月で3棟契約してますから、このスタイルが成功しているのかなと思っています」また、梶原住研では、一人の営業マンが初めの相談から資金計画、土地探し、引渡し、その後のアフターサービスまで、1から10まで全てを担当する。専任で担当してくれることで、お客様との厚い信頼関係が築き上げられる。営業担当としての年月を重ねるとともにそうしたお客様の数が増え、紹介物件などのご縁で結ばれて行くという。

ターゲットの二層化を目指して

副社長「私個人のお客様で言うと、2割がアパート居住者の方、あとの8割が紹介なんです。紹介のお客様は建替えで土地をお持ちの方が多いので、建物に掛けられる資金にゆとりのある方が比較的多いですね。今後は、当社で扱っているLIXILのスーパーウォール工法を軸に、住宅の性能をより一層高め、商品の幅を広げることで、こうした資金にゆとりのあるお客様にもご提案していければと思います」

これまでも同社が注力してきた等級の明確化。スーパーウォール工法では、その等級の明確化はもちろん、断熱性・気密性等においても高いレベルの性能を実現することができる。これにより、今後国が推進していく住宅のゼロエネルギー化、低炭素住宅といった方向性に則した住まいづくりが可能だ。社長「今後は、スーパーウォール工法や全館空調システムを組み合わせるなど、断熱性・気密性に優れた独自の工法をつくっていきたいと考えています。独自の工法を確立することでさらにコストを抑え、高性能を実現できる。ゼロエネ住宅などもまだ大分でどこもやっていないことだから、今やることに意味があるんです」

最先端の追求

キッチン横にニッチのあるパソコンコーナーを配置「住宅も流行がありますからね」としみじみ語る副社長の言葉には、常に周囲の競合他社より一歩先にその流行を追いかけてきた実感がこもっていた。耐震性に優れた家をと採用したナックのジオグリッドマットレス工法。断熱性能の強化にと県下でいち早く取り入れた吹付の断熱材。デザイン性にも考慮し採用した、目地のないサイディングやDAIKENのダイライト、割れの少ないハイベストウッドなどの外壁材etc.まだ“流行”になる前にいち早く取り入れた最先端の施工技術や建材は枚挙にいとまがない。

「全然売れなかったものもありますよ」とこれまでの歴史を笑って振り返る英之社長。そうした失敗もまた糧になるとはいえ、流行をだれよりも早くとらえ続けることは簡単ではない。「日々勉強です」そう語る副社長の言葉に社長も穏やかな笑顔で同意した。副社長「社長が今でも色んな勉強会に参加して情報を集めてきてくれますから、僕たちはそれを受けてお客様にその良さをしっかり伝えていくということですね」“大分県初”のいい家づくりに向けられたその視線は、これからも親子2人、同じ行く末をしっかりと見つめているようだ。

※協会機関誌「木芽」2014年新春号(Vol.150)より転載

ピカイチ社員

営業 片山 徳明氏

営業 片山 徳明氏Q.入社のきっかけは?
「営業担当です。まったくこれまで営業の経験はなかったのですが、友人に営業向きの性格なのでは?と言われ(笑)大学時代に建築を勉強していたこともあって、住宅営業にチャレンジしてみようと思い当社に入社しました」

Q.どうやって営業の仕方を学んだのか?
「とにかく副社長が接客しているのをじっと聞いていました。住宅に関する知識は勉強して詰め込むことができても、話の持って行き方や次のアポの取り方がなかなかつかめなくて、実際に副社長が話しているのを聞いて学びました。普段の接客では、第一印象がやはり重要だと思うので、緊張しないようにフランクに話しかけられるように心がけています」

Q.印象的だったお客様は?
「印象的だったのは、初めから他社と競合していて、どこで建てようかと迷っていたお客様が、“片山さんだから決めよう”と言ってくれたこと。土地からお探しで、土地だけで言えば他社の方が条件が良かったにも関わらず、あなただからと言ってくれたことに感動しました」

梶原住研のこだわりPOINT

諦めていた夢をかなえる高品質&低価格の住まいづくり

社長のひとこと

「徹底的に経費や流通経路のムダを省き、営業からアフターサービスにいたるまで、一貫したシステムを構築・合理化し、さらには地域に密着することによって“高品質なのに低価格な住宅”をご提供できるはず。地元の皆様をはじめ、多くの方々に“より良いマイホームの夢”をお届けしたい。それが私達の願いです。」

会社概要

社名

有限会社 梶原住研

代表取締役

梶原 英之

本社

大分県大分市西新地1丁目11番15号

TEL.

097-553-1444

FAX.

097-553-1445

e-maill

従業員数

12人

会社沿革

昭和59年9月

建築事務所として個人創業

昭和61年3月

有限会社 梶原住研設立

平成14年12月

アキュラネットに入会(現ジャープネット)

平成17年9月

大分市に本店移転登記

平成17年10月

クリエイトホームズに入会

平成19年11月

リフォーム専門店 ㈱住美家[すみか]設立

平成21年2月

(社)日本木造住宅産業協会入会

平成22年12月

(財)住宅産業研修財団優良工務店の会(QBC)入会

平成23年1月

(社)全国中小建設工事業団体 連合会 /(社)工務店サポートセンター(JBN)入会

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