日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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「祭…夏は御霊もお里帰り」 書家 宇佐美 志都

紅白模様「旅」は、戻るところがあるからこそ、出掛ける言葉だけを
玄関先に残して始められる。それは、御霊も同じであろう。

夏の時期、各地でお盆を迎える。旅立った御霊が、一年を終え、舞い降り、私たちの傍に
寄り添い下さる…それは、儀式の時でもある。御霊も、還る場所があると思ったからこそ、
旅立ったのであろう。その「家」に、あなたの「心」にと。

昨今の時勢を思うと、夏の風物詩である「祭り」を満喫する
「お祭り気分」にはなかなかなれない気こそするが、そんな今こそ、
「祭」の漢字の成り立ちを知っておきたいもの。

「祭」の一画目から四画目の「月」は、部首で云う「肉月」で、肉の塊の象形。
五・六画目は「手」で、右手の象形。下部の「示」は、神をお祀りする祭卓の象形である。
つまりは、何を意味しているかと云うと、祭壇の上に、肉を供えてお祀りするということ。
そして、この「祀」の漢字は、自然神を祀るということから由来することが、
旁の「巳」が蛇の象形であることから分かる。

つまり、祭りというものは、単にお祭り騒ぎというものではなく、自然神・祖先神との対話の時、
心が帰依する時であるということが、漢字の原義から紐解ける。
すると、祭りの響く音も、御霊との交信の音に聞こえ、清き足袋に包まれ歩む足並みは、
道々を除霊しつつ祓い清める儀式として映る。

どうか、この夏、供養の為の祭りを全国で。

※協会機関誌「木芽」2012年夏号(Vol.144)より転載

宇佐美 志都

宇佐美 志都(しづ) 書家・文字文化随筆家

認定NPO法人文字文化研究所認定講師を、文化勲章受章漢字学者の故・白川静氏より拝命。
書家としての活動及び、文字の成り立ち・日本の慣習についての執筆・講演を各地で行っている。
NHKにて、「国語の時間ですよ。宇佐美志都の今月のひと筆」等の番組も担当してきた。

宇佐美 志都ホームページはこちら

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