日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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Part30:なんでも作る、造る、創る

高度な芸術品の木材加工製品「400年の鎖国時代に極限までに高められた木造加工製品」

江戸時代、鎖国により鉄、石油がありませんでした。そのかわり、木材は豊富にありました。そのため400年の鎖国の間に木材加工技術が極限にまで高められたと言います。特に江戸末期には非常に高度な芸術品とも言える木材加工製品、木造建築物が誕生しました。それは、どのようなものだったのでしょうか。

加工性の高い木材

具沢山の汁物例えば、私たちの暮らしでもっとも身近な器や箸です。大きな木塊から刳り抜く器は、鉄鍋で煮立った汁を入れても、手に熱が伝わらず、ほどよい温もりを与えてくれます。箸も、銀や象牙などありますが、ほどよく食べ物をつかみ、落とさず口元まで運べ、身と骨をたやすく分けるには、木材という素材の質と、箸先を細くできる加工性が高いことがいいようです。

箸も、銀や象牙などありますが、ほどよく食べ物をつかみ、落とさず口元まで運べ、身と骨をたやすく分けるには、木材という素材の質と、箸先を細くできる加工性が高いことがいいようです。また、からくり人形は江戸時代後期に優れた作品が多いと言われています。 からくり人形とは、人形の衣装の中には木製の精密な機械が隠されており、それによっていろいろな決められた動きをする人形のことです。

からくり人形が多く作られていた江戸時代には鉄が高価だったため木で内部の機械部を構成する歯車を作っていました。この歯車には正確な動きができるように木材加工の段階からかなりの工夫が施されています。

遊び心いっぱいの木造建築物

古くから残っている木造建築物の中にも面白い建物が数多くあります。そのうち二つを紹介します。一つは会津にある栄螺堂(さざえどう)です。この建物は木造建物ではなかなか見られないDNA構造のような二重らせん構造になっていてらせん状の階段を右回りに上り左回りに下ることで33観音像に参拝することができる独特な形をしています。直線上に上がるのが普通であった木造階段を一つのアトラクションとして建てた江戸時代の大工さんは遊び心がいっぱいですね。

二つ目の建物は金沢の兼六園内にある前田家13代前田齊泰が母・真龍院のために建てた成巽閣です。この成巽閣は大胆な室内インテリアが有名ですが、見えないところに木造建築の素晴らしい技術が隠れています。それは「つくしの縁」の屋根構造の桔木(はねぎ)です。桔木は軒を長く出すことで縁側に柱がなくても広い空間を取ることが可能な構造方法です。この方法を使うことで縁側の前にある庭園を柱に邪魔をされずに気持ちよく眺めることができます。

過去を見直し、今に活かす

このように、木材はどのようにも加工でき、樹種や使い方によってあらゆる事を実現してきました。日本の資源である木材は、計画的に育てられ、自給自足の循環に沿っていたのです。

しかし、第二次世界大戦後、木材不足がおこり、その循環が途絶えてしまいました。今、戦後に植林した木材が出荷時期にきています。今こそ、過去の技術を見直し、良いところを活かしていけるといいですね。

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