日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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住まいの情報

Part28:伐って守る森林

今、世界規模で拡がる問題に、地球温暖化現象や生物多様性の喪失危機などがあります。違法伐採による森林減少はそれらの問題の傷口を広げています。中国、ロシア、熱帯諸国の木材生産のうち違法に伐採された木材は、国によって10%とも、90%とも言われています。なにしろ違法なのですから把握するのが困難なのですが、確実に違法伐採は存在しています。この違法伐採は、森林を回復不能なまでに荒廃させ、二酸化炭素の放出、生物多様性の喪失など、様々な悪影響を及ぼしています。

木材の流れでは、日本への影響にはどのようなものがあるでしょうか。それは、違法伐採の木材によって、木材市場価格が不当に下がることで、日本の林業が生業として成り立たなくなり森林の伐採や手入れができず、結果、森林が劣化して森林の機能が無くなってしまうということが考えられます。つまり、違法伐採されている森林と同じように、炭素の固定化や生物多様性の確保ができなくなります。

日本の森林は伐って守らなければなりません。 余談ですが、つい最近まで、「違法伐採の分もあるのだから、日本の森林も伐らないようにしよう」という誤った認識を持つ子どもたちもいましたが、今や日本の森林を伐って守るということが認知されてきているように思います。

具体的に日本の森林を伐って守るには、消費者に「違法伐採の木材を使用しない」といった断固たる決意が必要です。まずは、国がリーダーシップを取り、2006年4月よりグリーン購入法の中で政府調達による木材や木材製品は合法木材を優先使用する旨をもりこみました。これにならい、各地方自治体も努力しているところです。そして、住宅関連の優良企業の中には、これにならおうというところが増えてきています。

この仕組みが根付くためには、合法木材が日常的に売り買いされるようにしなければなりません。森林経営者は、森林認証機関の定めた基準に基づいて経営されているかどうかを評価認証する制度を活用することにより、合法木材の出荷が可能になります。森林認証機関は各国にまたがる組織やその国独自の組織、相互認証をしている組織など様々です。国内の認証林面積は年々増加しています。

さらに、加工・流通過程の管理の認証としてCoC認証制度も合わせて取得すると、流通の最後に受け取る購入者も合法木材であることが確認できます。国産材需要の約6割は住宅に利用されている製材品です。合法木材の流通で健全な木材市場となり、国産材による木造軸組工法住宅が増えれば、日本の森林を維持することにつながるのではないでしょうか。自らの選択が森林を守ることにつながると思うと嬉しいですね。

参考文献

※1「平成20年木材需給表」2009年9月、林野庁企画課

※2「平成19年度 違法伐採による環境影響調査業務 報告書」、2008年3月、財団法人 地球・人間環境フォーラム

※3「木材産業の体制整備及び国産材の利用拡大に向けた基本方針」、2007年2月、林野庁

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