日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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住まいの情報

Part19:水をおいしくする木

ニューヨークの木製高架水槽水は木を腐らせるために木の天敵とも言えますが、今回は、その水に協力して活躍する木をご紹介しましょう。最新のオフィスビル、病院、学校、ホテル。こういったたくさん人が集まっている建物では、たくさんの水が必要です。そのため、受水槽という水槽を設置して、水を供給することになります。この水槽は、何でできていると思いますか?鉄筋コンクリート製、鋼板製、合成樹脂製もありますが、なんと木製のものが大活躍しています。

木製のものは、昔に設置したものが残っているのではなく、現代においてなお新設されています。2004年開業の羽田空港第2ターミナルビルなどでは、直径10m高さ5mを超える国内最大級の木製受水槽が設置されたそうです。映画「THE有頂天ホテル」で総支配人(伊東四朗)が入り込んだボイラー室の巨大な受水槽も木製なんですよ。また、ニューヨークの町並みの中にもオフィスビルの屋上に木製の高架水槽が数多く設置されています。

では、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか?まず、木は鋼板と違って錆びませんし、酸やアルカリにも強い性質があります。また、Part10でも紹介したように熱伝導率が小さく、断熱性が高いため、貯蔵している水の冷たさを保つことができます。そして、木材の樹種によっては抗菌作用があるため衛生的です。さらに、槽の一部補修も容易です。まるで、木造住宅のメリットと同じような理由が並びますね。

この最大の効果は、「水がおいしく感じる」ことではないでしょうか。数十年前では考えられなかったことですが、おいしい水を求める人が増え、海外の水から、日本の高度浄水処理した水道水まで販売されるようになりました。水のミネラル成分で好みが分かれるのはもちろんですが、おいしい水の決め手は、水の温度です。なぜか、水の温度が生ぬるいとおいしく感じません。水をおいしく感じるのは、体温マイナス25度と言われています。例えば、36度の体温の方であれば、11度です。人それぞれ個人差がありますので、およそ10~15度の範囲がおいしい水の温度と言われています。

水温と安心感は、関係が深いと考えられます。動物には危険な物を察知し異変を感じ取る能力が備わっています。水温の低い沢の水は危険も低く、水温の高いよどんだ水は危険が高いことを体で感じ取っています。人間だって動物と同じで、個人差はありますが、ほんの少しの水温の変化でも、大丈夫かなと安全を確認したくなります。また、温度や湿度が高くなるとニオイの発散が強くなるため、水温が低い方がニオイはなくおいしく感じます。

木製だからこそ、水道管から配られた水をそのままの水温で保ち、衛生状態もよく、安心して飲むことができるのです。

参考文献

日本木槽木管株式会社ホームページ

ジャパン・ウォーター・ガードホームページ

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