日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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part11:木の手触り(2)ー「ざらざら」感と「つるつる」感ー

木材の種類木の手触りを左右するものに表面の仕上げ方があります。同じ素材を触ったとしても、「ざらざら」に仕上げてあるものは暖かく、「つるつる」に仕上げてあるものは冷たく感じます。 なぜなら、「ざらざら」とした仕上げですと接触面との間に空気が存在し、接触面が少ない分、手から熱が逃げにくくなり、反対に「つるつる」とした仕上げですと手との接触面が多く、手から奪われる熱が多くなるためです。

さらに、樹種によっても年輪の構成が違うので感覚が変わります。年輪を構成しているのは晩材と早材で、木目の淡い色の部分は春に形成される早材(春材)で、木目の濃い色の部分は夏に形成される晩材(夏材)です。

晩材は早材よりも硬いため、晩材と早材との繰り返しによって木の手触りが変わります。スギの方が晩材と早材の密度や細胞の大きさの差が激しいのに比べ、ヒノキは晩材と早材の差が少なく、手触りはスギより「つるつる」しています。同じかんな仕上げをしてもヒノキの方が「つるつる」感がありひんやりするのはそのためです。

また、人は、見た目の光沢によっても「ざらざら」感、「つるつる」感を判断しています。そして、光沢が少なく「ざらざら」した材料は暖かいイメージを受ける事が多く、反対に光沢があり「つるつる」した材料は冷たいイメージを受ける事が多いようです。

見た目の光沢を左右する木材の加工仕上げには、様々に工夫を凝らしたものがあります。例えば、触れた肌が木に吸い付くような「かんな仕上げ」はもちろんの事、藁束等でこすり、年輪を際立たせる「うづくり仕上げ」、手斧(ちょうな)という道具を使いはつりながらさざ波のような跡をつける「ちょうな仕上げ」、同じく手斧で削りその跡をデザインに活かす「ちょうななぐり(ちょうなはつり、ちょうなめけずりとも言う)」等々です。

この中では「かんな仕上げ」が最も滑らかで、「ちょうななぐり」が最も粗くごつごつしています。凛とした書院作りでは、涼しげな印象を受け、荒々しい民家では暖かな印象を受けるのは手触りと同時に見た目の「つるつる」感と「ざらざら」感も作用しているためと言えるでしょう。これらの特性を上手にインテリアに組み込み、木材の樹種や仕上げ等の組み合わせによって、好みに応じた様々なバリエーションを楽しんでみませんか。

参考文献

木質環境の科学 山田正 編 海青社 1987年

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